移住までの道のり 4 フィリピン(セブ島)移住

夫婦での移住先として、当初沖縄を考えていましたが、今後のことを心配していた妻は、いずれは海外にという思いがあったようです。
その後(昨年の9月後半から10月に掛けてだったかと思います)、放射能汚染土・瓦礫の国内分散を知った妻は、沖縄も危ない、直接海外に移住した方がいい、と言うのでした。

折しも9月に入ってから、遅い夏休みでオーストラリア(ケアンズ)に夫婦で旅行したこともあり、それなら、オーストラリアやニュージーランドはどうだろう、と私も急に乗り気になってしまいました。
オーストラリアは夫婦とも初めてでしたが、居心地が良く、特にケアンズは気候も温暖で日本人も多い等、移住先としては申し分ない感じがしたものです。
また、ニュージーランドも(まだ行ったことはないのですが)何か理想の国のような憧れみたいなものがあり、ビザ等のハードルを考えれば、オーストラリアよりも現実的と思われ、一人でその気になってしまっていました(苦笑)。

妻は両国とも南半球であり、福島原発の影響も極めて受けにくいという理由で賛成していましたが、もともとアジア志向ということもあり、あまり積極的ではありませんでした。
また、私は永住ビザ取得を目指して頑張ろう!と意気込んでいたのに対し、妻は、英語もできないのに絶対無理!と冷静に捉え、あくまでも当面の移住先としての考えていたようでした。

私も一人で舞い上がっていたところはあったのですが、やはり、移住後の生活を考えると、当面の生活費や、語学や専門技術習得のための学費等で相当の出費となってしまい、自分たちの蓄えでどこまで対応できるのかという不安が出てしまいます。特に物価が安いと言われていたケアンズでも、旅行した際、正直安いという実感は全く無く、東京と変わらない感じでした。
また、懸命に勉強して英語をマスター、必要な資格を取得し、うまい具合に永住ビザが取れたとしても、就職先が見つかる保証は全くないのです!

そんなことで、憧れの移住先と思いつつも漠然とした不安や余裕の無さで、どうしたものかと思っていたところ、ネットでフィリピンのリタイアメント(退職者)ビザの存在を知りました。
これは、一定額の預金を預けるだけでよいというもので(しかも昨年から5万ドルから2万ドルに預入額が減額!)、就労もできるという、実質的な永住ビザと言えます。
(他の国にもリタイアメントビザはありますが、もっと預入額が多かったり、発給期間に限定的(1年間等)だったり、当然就労は不可、といった感じです。)

フィリピンは格安で英語留学ができるということで、英語の勉強だけでのために行こうかと考えていたことがあったのですが、このビザの存在により、一気に移住先の最右翼となりました。
また、妻のアジア志向にマッチしていることに加え、温暖(妻は寒いのが苦手)、英語圏である、物価が安いため当面の生活にも困らない、とメリットが多く、しかもキリスト教国(カトリックですが)のため、クリスチャンである我々夫婦にはピッタリです。

ただ、フィリピンというと治安が悪いとか、マイナスのイメージが多いのですが、ダイビングやリゾートで有名なセブ島は、比較的治安もよく、地理的に自然災害にも遭いにくい等の情報を得て、それならセブ島に!ということで、夫婦一致でセブ島移住を決めたのでした。

正直私も、沖縄やオージー、ニュージーを移住先として考えていたときと比べ、フィリピン(セブ島)に決めてからは、妙な安心感というか、平安な気持ちになりました。
ここだ!という神様の導きのようなものを感じたものです。

こうして、移住先も固まり、現地視察や移住に向けた準備を進めていくわけですが、周囲への説明や理解を求めるのは、そうすんなりとはいきません(涙)。詳しくは次回以降で。