移住までの道のり 6 大阪への避難

私たち夫婦のセブ島移住計画は、諸手を挙げて賛成とはいかないものの、最低限の周囲への説明と了解をもらい、とりあえずは計画通りに事が進んでいきました。
ところが、今年元旦早々に起きた地震により、私たちの計画は大きく変更を余儀なくされることとなったのです!

ところで、皆さんは福島第一原発4号機の状況についてご存じでしょうか?これは先の大震災の影響で、建屋が崩壊した上、使用済み燃料プールが建物の4・5階辺りに存在するため、補強工事で何とか燃料プールを支えているという、大変危うい状況のようなのです。
妻は以前からこの状況を懸念しており、再度福島辺りに大きな地震があれば4号機が危険な状況になる、そうしたら兎にも角にも東京を出なければいけない、と言っていました。

そうした状況の中で、今年の正月に福島で震度4の地震があり、それと前後して妻は食事もろくに取らずに自室に閉じこもってしまいました。後から聞くとどうも4号機への影響等について情報収集していたようだったのですが、そうとも知らず、何か機嫌を損ねたのかと思い、とりあえずそうっとしつつ、私自身は一人寂しく餅を食べながら正月を過ごしました(苦笑)。(たまたまケーブルテレビで、初期ガンダム映画版が3本連続放送していたので、それを見たのが唯一の娯楽でした・・・。)

しかし、仕事始めを翌日に控えた3日の日に、妻が自室から現れ、正月の地震に伴う4号機の危険性と妻自身も再度体調に異変を感じたこともあり、近々西日本に避難するつもり、とのことでした。
避けたかった事態がついに起きてしまったことに新年早々ブルーな気分になりましたが、妻は早速、5日の日に共通の知り合いの家(大阪)に避難を敢行、私も上司に事情を説明、休暇の了解をもらい、5日の深夜に車で大阪に向かいました。

たまたま3連休が近かったこともあり、5日程度滞在した後、ネット情報等で安全を確認した上で帰京しましたが、次にいつ地震が起きるかもわからない中で、正直こんな状況ではまともに仕事ができない、とまさに途方に暮れる思いでした。
そして、妻とも話している中で、少しでも早くセブ島に移住できるように上司に相談してみることにしました。(妻としては、まさに命の危険に関わることであり、すぐにでも仕事を辞めていつでも移住できる状態にしてほしいという思いでしたが、年度途中で仕事を辞めても代わりの人は来ないので、職場のことを考えると私としては大変悩ましい状況でした。)

事実、帰京直後の出勤日に早速福島で地震があり、妻と連絡を取ったところ、やはり避難するとのことでしたので、私も上司に相談し、改めて休暇をいただき、再度大阪に行きました。(今度も週末が掛かっていたので、実質ほぼ一日の休暇の後に帰京できましたが・・・。)
また、売却が決まっていた自宅マンションについて、年度末前後の引渡しを予定していたのですが、これも早められないか相談したところ、2月後半の引渡しまで前倒ししてもらえることとなりました。

こうしたことを踏まえ、上司に退職時期の前倒しを相談、結局2月中旬での退職を認めていただきました。
業務が多忙になる年度末に職員がいなくなるということは、職場にとっても大変な痛手だと思いますが(私の場合はあまり痛手でなかったのかもしれませんが(苦笑))、こちらの事情を最大限に酌んで対応していただいた上司に、心から感謝せずにおれませんでした。

こうしてセブ島への移住を1ヶ月以上前倒しすることとなったのですが、当然ながら周囲が納得するはずもなく、また移住までの準備もより短期間で行なわねばならない等、より困難な状況に直面するのですが、詳細は次回以降ご報告します。

なお追加情報ですが、嫁さんから、次の原発(ガレキ処理)関係の漫画を紹介してもらいました。わかりやすくコンパクトにまとまっていますので、ぜひ一度ご覧になってみてください。
http://deigoinsatu.toypark.in/gareki/garekis.pdf