移住までの道のり 1 事の始め

当初、移住のきっかけから綴るつもりでしたが、日常生活でのニュースが多かったので、後回しになってしまいました。

私たち夫婦が移住を考えるようになったのでは、昨年(2011年)の夏頃です。
実は私たちは昨年5月に結婚したばかりなのですが、結婚して間もない6月頃に、妻が体の不調を訴えました。だるい、異様に眠い、口の中が金属っぽい感じがする・・等、重症ではないものの、元々健康には人一倍自信のある妻からの訴えなので、ちょっと気にはなりましたが、恐らく結婚までの疲れが出ているのだろうと勝手に考えていました。

しかし、その後も不調の状態は続きました。
妻はライター業をしているためか、情報収集に長けており、いろいろと調べている中で、どうも3.11の福島第一原発事故による放射能汚染が原因ではないかとのことでした。
(確かに単なる疲れで口の中が金属っぽくなりませんね。)
そして、当時私たちが想像していたよりも汚染の状況が進んでいるため、もう東京(当時は東京在住)には住みたくない、沖縄に移住する、と妻が高らかに宣言したのです!
(最初は、フィリピン=海外移住ではなく国内移住を考えていました。)

まさか、とは思いつつも現実に体の不調が出ている状況を見れば、あながち否定もできません。ただ、沖縄に行くと行っても、当時私は地方公務員でしたので、転勤も不可能で、当然仕事を辞めなければなりません。仕事を辞めてどうやって生活していくというのか!と妻に詰め寄りましたが、妻の移住に向けた決意は固く、それこそ一人でも(別れてでも)移住するという勢いでした。まさにそれだけ事態が深刻である、というわけです。
沖縄以外でも東京から離れたところであれば、勤務可能な場所はあったのですが、放射能の風向きや現地の利便性から考えて、沖縄以外は考えられない、というのが妻の意見でした。

これから私の苦悩が始まりますが(当然、妻も苦しんでの決断でした。妻は大阪出身ですが、東京が大変好きなようで、今回の移住も涙ながらの決断だったのです。)、この続きはまた次回に。